カウンセリングとは

1人では気づけないことを、カウンセラーと対話することによって気づくこと。

私はカウンセリングの効用はこれだと実感している。

人は1人では、自分のことが気づけないように出来ている

誰しも、他の人と比較して、優越感や劣等感を感じた経験ある人は多くいると思う。

これは自然なことで、他の何かと比べることでしか自分自身の価値、すなわち自分はどんな人なのかを知りえないから。

本当は、そこにあるのは優劣ではなくて、ただの違いがあるだけだが。

何か迷うとき、1人で自問自答していても、それは過去の経験と自分自身特有の考え方の癖からはみ出ることがなく、グルグルと堂々巡りするだけで、どんどん迷いの沼にはまってしまう。

カウンセラーが自分を映し出す鏡になってくれる

カウンセリングで話しをすると、カウンセラーが何か言葉を返してくれる。

話しの内容をまとめてくれたり、言葉以外で観察できたこと、例えば表情とか体の動きなどを教えてくれる。

すると、自信がないと言葉では言いながら、笑顔の表情であることに気づいたりする。

対話が深まってくると、自分自身の心の内側に意識が向かい始めて、心身が疲れているのにそれでも鞭を打って頑張ろうとしていることや、何かを我慢しながら生きていることに気づいたりする。

これは、本当に不思議なことでカウンセラーがアドバイスをしなくても、対話を深めていくと、自然と気づきがクライアントに起きて変化が起こることがある。

私自身、カウンセラーとしてカウンセリングをしている時、このクライアントの気づきが起こるプロセスを見るのが、とてもカウンセラー冥利に尽きることなのだ。

何かの解決の糸口はカウンセラーが知っているのではなくて、その人自身の中にあるので、それが自然と発芽してくるのをカウンセラーと一緒に水を上げたり、太陽の光を当てるのがカウンセリングなのだ。

頭がグルグルして八方塞がりだと思う時こそ人と対話する

解決の糸口が見つからない時、カウンセラーが身近にいなければ、なるべく話を遮らず受け入れて聴いてくれる人に話してみよう。

悩みを言葉にして声に出す、文字に書くだけでも、気づきという発芽を促すことができる。

人は1人では自分のことが気づかないように出来ている

辛いときこそ、この言葉を思い出してほしい。