心の学びや自己探求をすると、どんな人も受け入れられるようになり、聖人君子のような人になれると思っている人は少なくない。
たしかに、以前よりも自己理解と共に、他者理解ができるようになるので人間関係が楽になる面はある。
その一方で、より一層、自分の「好き嫌い」が鮮明になってきたのだ。
齢40代後半になりやってきた「大人のイヤイヤ期」
好き嫌いが鮮明になることは、自分自身が鮮明になってきたことにも通じるので、私はこの現象を悪いとは思っていない。
「好き嫌いなく何でも食べましょう」
と幼い時に言われ、なんだか好き嫌いがあることが悪いことだと言われている気がしたのは私だけではないはず。
もちろん、好き嫌いが際立ってきたからといって、大げさに嫌いな人や物に対して攻撃したり大騒ぎすることはない。
ただ、しみじみと「私はこれ苦手だわ~嫌いだわ~」と自分で消化して、可能な限り自分が心地よくいられる方法を考えて実行する。
子どものイヤイヤ期は、まだ自分でできることがほとんどないので大騒ぎして周囲の人の手を借りないといけないが、大人のイヤイヤ期はある程度自分自身でケアすることができるのが大きな違い。
もちろん、自分だけのチカラで心地よくいられないときは、信頼できる人に相談したり協力してもらうこともしながら。
大人だから好き嫌いをなくそうではなくて、おおいに自分の好き嫌いを明確にし、自らを鮮やかな存在にしていこう。