乳がん闘病記14

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乳がん手術までの数週間の間に、猫を家族に迎えいれた。

我が家の愛猫については、以前もブログに書いたことがある

なぜこのタイミングだったかというと、それ以前から猫を飼いたいと思っていたから。

実家で猫を飼っていて、その時に自分が「かなりの猫好き」ということがわかって以来、

「将来の夢は猫を猫可愛がりしながら生活すること」だった。

でも、お世話もあるし、旅行に行きにずらくなるかなとか、なかなか一歩を踏み出すことができなかった。

命に関わる病気になると、躊躇していたり、先延ばしにしていたことを一気に進めることができる。

本当は、思い立ったらサッサとやってしまうのがいいのかもしれない。

生きている時間は限られている。

手術後は抗がん剤治療をすることが決まっていた。抗がん剤治療をすると、血液細胞にも影響が出て感染しやすくなる。

その時に猫を飼っていいのか。そんな疑問もあって、私は主治医に確認していた。

すると主治医は「問題ないでしょう。手洗いをこまめにしていれば」と言ってくれた。

太鼓判を押してもらって、夫と急ピッチでペットショップをいくつか周り、気に入った仔猫を迎え入れることにした。

猫グッズを揃えたり、仔猫を迎えにいくために茨城にあるペットショップまで行ったり。

手術前、自由に動けるうちにと、かなりアクティブに動いた。

結果、猫をこのタイミングで迎えいれたことは大成功だった。

入院中も、退院したら猫が家で待っていると思うと気持ちが明るくなったし、自宅療養中は自分の具合も悪かったけど、猫のお世話もしないとと思うことで気持ちに張り合いがあった。

アニマルセラピーというくらい、じつは適度に何か生き物のお世話をすることは、心身の健康に有効。

脳内にオキシトシンというホルモンが出てきて、このオキシトシンは心拍を安定させたり、痛みを軽減する作用がある。

何より、もの言わぬ存在が近くで寄り添ってくれることほど、病気でナーバスになっている心を温めてくれるものはない。

それを実感した日々だった。

次回へつづく