日々、起きたことを祝う

昨年から、神楽坂セッションハウスで伊藤直子先生のコンテンポラリーダンスレッスンを受けている。

学校の体育の時間以外、踊ったこともないド素人の私でも、コンテンポラリーダンスという自由な身体表現を目指すダンスは、これまでの経験や年齢など関係なく楽しめるダンスだ。

毎回のレッスンで、伊藤先生の詩的表現のような言葉を聴くたびに、大切な宝物をいただいている。

今日のレッスンでも、素敵な言葉を聴かせていただいた。

それは、「その時に起きたことを祝う」ということ。

伊藤先生は、振付師であってマドモアゼルシネマというダンスグループのディレクターでもある。

舞台の本番で、ダンサーが間違ったり、予想外のこと(靴が脱げたり)が起こる。

すると、先生は「あの場面、面白かったね!(^^)!」とダンサーに声をかけるそうだ。

その場で、間違いを叱責したりするのではなくて、その出来事を楽しんだよ、受け取ったよと伝える。

「だいたい、予想外のことが起きるのが楽しいのよ」とおっしゃる。

振り返りをするのは後日。

「その時、起きたことを祝うだけなの」

本番の舞台で起こるすべてのことへの信頼、祝福。

失敗とか成功とかではない。

私は、この先生が「祝う」という表現をされたことに胸が高鳴った。

祝うのはポジティブな出来事だけではなくて、一見ネガティブに見える出来事でもそこから得られる感情、気持ち、気分すべてを祝う姿勢。

怒りも、悲しみも、苦しさも、それを体感できていることを祝う、祝福する。

また、ひとつ大切な視点をいただいて、今日はとても佳き一日だった。

日々起きたことを祝おう。