どうしたらいいかと判断に迷うとき。
自分はどうしたいのだろうと視点を変えてみてください。
この視点に気づくと、少しだけ目の前にかかっているモヤに光が入り込む隙間が出てきて、判断の手がかりが掴めるときがあります。
どうしたらいいでしょうか?と人に聞く前に、「私はこうしたいと思っている、私はこう思っているのだけど、どうなのか意見を聞きたい」など今時点での判断や意思を伝えてみましょう。
どうしたらいいでしょうか?
この言葉、カウンセリングをしているとよく相談者から聞かれる言葉です。
厳しい言い方をすると、どうしたらいいでしょうか?という言葉は「お助け言葉」といって
「私は自分で判断ができないので、あなたに委ねます」
と相談した相手に判断を丸投げする言葉になります。
この言葉、言われる立場になると非常に返答に困ります。
パソコン操作のトラブルシューティングの質問など、簡単な作業の質問であれば、こんな時はこうするといいと簡単に返答ができます。
ですが、もっと状況が入り組んでいるとき、人間関係のトラブルになると簡単に「こうしたらいい」と回答するのは非常に困難になります。
どうしたいかによって、道筋が違う
例えば、夫婦仲が悪いとしましょう。
夫婦仲が悪いとき、その不快感やモヤモヤを解消するために、どうしたらいいか悩みます。
離婚がいいのか、別居がいいのか、話し合いをしたほうがいいのか、第三者に入ってもらうのか、無かったことにするのか、無視するのか、このまま我慢して一緒に過ごすのか、、、様々な思いが頭を巡ります。
こうしたいくつかの選択肢は、自分がどうしたいかによって、どれを選んでも正解になります。
選択肢に正解があるのではなくて、自分がどうしたいかが、その人の正解に近づく方法です。
どうしたいかが自分ではわからないこともあります。
その場合、カウンセラーは「この人はどうしたいと思っているのか」に焦点を当てて、話しを聞き、気づいたことを伝え返していきます。
そこから何かを気づき、決めるのはクライアント自身です。
道筋は途中で変化することもある
夫婦仲が悪く、悩んだ結果、離婚すると決意したとしましょう。
離婚するための手続きや準備を進めていたけれど、途中で気持ちが変化して、やはり離婚せずやり直したいと思うこともあります。
これもOKです。
人の心(こころ)はコロコロ変わるので心(こころ)と名付けられたと言われます。
一度決めたら、絶対それを守らないといけないなんてことはありません。
途中で引き返すこともありです。
離婚すると決めて準備をしていたことで、改めてやり直したいと思っている自分に気づけることだってあります。
どうしたいかという気持ちも、その時の状況や調子によって変化し揺れ動きます。
揺れ動きながらもそれはクライアントが目指したい方向へ必ず繋がっているので、その道筋を一緒に付き添うのがカウンセラーの役割です。
カウンセラーはクライアントの答えを出す人ではないのです。
どうしたらいいか迷うとき、どうしたいかの視点に立ってみる
とはいえ、自分はどうしたいかの答えを出すのは難しいことでもあります。
そんな時は「すべて自分の自由にできるなら、どうしたいだろう」と思ってみてください。
「お金も、人間関係も、仕事もすべて自分の自由にできるなら、私はどうしたいのだろう」
この質問があなたの正解へ近づく道しるべになります。