苦手と思う人は、じつは自分がやりたいことをやっている人かもしれない

近くにいて、なぜか不快な気分になり、訳もわからず嫌気がさす人は少なからず存在する。

この人と、離れられたらいいのにと思いながら、どうしても離れられないし縁を切れない人もいるだろう。

そんな時は、実際に距離を取れるならとること、物理的距離を取ることも大切。

また、もう一つの捉え方として「自分の投影」として相手を見る方法がある。

私はある上司が苦手だった。

いつも忙しそうで、いろいろなところから、その上司宛に電話がかかってくる。

しかも、忙しそうなことを、楽しんでいる感じで、その場で私が一番の主役だといわんばかりに仕事しているように私には見えた。

私はそんな上司に、いつも忙しそうで自分を見向きもしない母親を転移していたのもあるが、じつは、苦手な上司は「私がやりたいことをやっている人」でもあったのだ。

これに気づいたのは数年前。

私も、上司のように、人から頼られて仕事がしたい、なのに私にはできないと嫉妬を抱いていたことに気づいた。

嫉妬というのは、まったく自分とは次元が違う人に対して感じる感情ではなくて、とても近い存在に対して抱くもの。

なので、じつは自分にも実現可能なことを知らせてくれている感情だったりする。

ここまで、気づけたら「私はこの人みたいになりたいのだな」と自分を認めてしまうだけ。

そして、実行に移す。

その人と同じようにやってみる。

振る舞いを似せて行動してみる。

その結果、今の私はかつての上司がやっていた仕事と同じようなものを手に入れることができた。

頼りにされる感覚、自分から仕事を提案できる立場。これを私は望んでいたんだと気づけた。

その苦手な上司は、「あなたがやりたいことはこれですよ」といったメッセージを私に教えてくれる存在でもあったのだ。

苦手とか、大嫌いと思う人は、ある意味自分に大切なことを知らせてくれる存在でもある。

もちろん、不当な扱いを受けている場合は、早く逃げたり、自分を守る対策をする必要があるけれど、もしかしたら嫉妬しているのかもしれないと思えたら、少し視点を変えてみると自分が望んでいることがわかるかもしれない。