お金が怖い

お金と聞くと、私は今でも少し怖い感覚がある。

腹が痛くなるような、胸が苦しくなるような。

お金トラウマは母からの影響。

実家は私が3歳の時に、祖父が起業し、以降ずっと経理をしてきたのが母だった。

祖父は自分の思いのままに仕事を進める人で、細やかな雑務やお金の管理はすべて母が担当してきた。

夜の出来事

私が小学生か中学生の頃。

おそらく夜11時頃だったか。

トイレに行くために母の部屋の前を通った時、札束を数えている母の姿が目に入った。

おとぎ話の「鶴の恩返し」で、覗かないでと言われていたのに、機織りしている光景を覗いたしまった翁のように「見てはいけないものを見てしまった」という感覚だった。

私に気が付いて母が振り返り

「従業員に支払うお給料を数えているの。枚数を間違えないようにしないと」

と怖い表情で私に話しかけた。

見てはいけないものを見た光景と、人に渡すお金を間違えて多く渡してはいけないというお金への執着心のようなものを感じた出来事だった。

事実上、会社と家の財政を担ってきた母

これだけ責任があるなら、お金に厳しくなるのも当然の状況だった。

とはいえ、緩い面もあって私にクレジットカードをくれて自由に使わせてくれたり、母自身も買い物好きなのでおおいに散財することもあったのだ。

ただ、あの夜、札束を数えている母の姿は私に強烈な印象を残した。

お金トラウマがある人は、誰から何から影響を受けているか振り返ってみる

大抵、親の言葉、親のお金に対する姿勢から影響を受けているもの。

そうなると、その価値観は親のものであって自分のものではない。

その価値観に従ったままでもいいし、新しい価値観を上書きしてもいい、付け加えてもいい。

新しいお金の価値観を身に付けていこう。