褒められ下手な私達

人から褒められたら、どんな反応をしていますか。

その服、似合ってるね!

すごいね!

素敵ですね!

今の私なら、「嬉しいです」とか「ありがとう」と素直に言えるけど、少し前までは「えーそうかな」とか「これ安物なのよ」と言って、そのまま受け取れず、自己卑下するような返事をしていた。

カウンセリングで、クライアントと話しをしていて、私が感じた本心を自己開示することがある。

本当にこれまでよく生きてきましたね

私には、それはとても強みに感じたよ

などクライアントに伝える。

すると大概、

そんなこと言われたことがない

そう言ってもらえると嬉しい

そんなふうに言って欲しかった

という返事が返ってくることが多い。

私達、というか日本人に特徴的なのかもしれないけど、とにかく褒められ、認められることに慣れていない人が多い。

なぜなら、褒められて育てられていないから。

私は昭和生まれ。そして親世代は叱られて育てられた世代。

指摘されたり、怒られることはあっても、褒められた経験がほんのわずか。

私自身も親、とくに母親から褒められた経験は、ほんの少ししかない。

母は、心の中では私のことを認めているのだろうけど、それをそのまま私に伝えたら調子にのる((´∀`))し、舞い上がらせてはいけない、とか思っているのだろう。

褒めて満足させたら、その時点から堕落するだろうから、それは娘のためにならない。

そんなふうに思っているようだ。

まあ、それはそれで私への愛情なのだろうけれど、子どもというのは、親から認められるために必死に頑張っているものだ。

こんな良い年をした私でも、その小さな子どもの思いは体の奥底に眠っていて、今でも「認めて、褒められたい」と切実に訴えてくる。

その子の存在に大人の私が気づいているので、ひたすらその子を大人の私が褒めまくっている。

ある意味、健全な自己愛(〃艸〃)を実践する。

こんなことで効果があるかと思うかもしれないけれど、意外とじわじわ効果が出てくる。

人が一番聞いているのは、自分が発する言葉と自分自身へかける言葉。

どんなことがあっても、うまくいかなかったとしても、ひたすら自分を労う言葉がけをする。

すると、人から褒められて、素直に受け入れることができる自分に変化する。

叱られて育てられた人達は、大人になった今からでも遅くはありません。

自分自身を褒めて認めて育てていきましょう。