どんな時も自分でいるのは難しい

誰と会っていても、何をしていても「自分自身」でいることは難しい。

人からどう見られるか、どう見て欲しいか。

そう思うと、本当は言いたいことを言わずに、違うことを言ってしまったり、いい顔していい人を演じてしまったり。

小学生の頃、学校から家までの帰り道を歩いているとき、「学校にいる私と、家にいるときの私、帰り道を一人で歩いている私、どれが本当の私なのだろう」と思いながら歩いていた記憶がある。

どこにいるか、誰といるかで、自分が変わる不思議さを感じていた。

自分の中には色んな顔の自分がいて、その時々で違う顔が出てくる。

対人援助職をしていると、対象者のために役に立とうと思い、その役割をしようと思えば思うほど、本当の自分から離れてしまうことがある。

そんな時、とても心の居心地が悪かった。

恥ずかしいというか、むず痒いというか、違和感のようなものだった。

これを解消するため、役割をしようという思いではなく「そのまんまの私でいること」を試してみた。

その結果、何にも不都合なことは起きず、むしろ対象者から自然と良い反応が返ってくるようになった。

これには、自分が一番驚いた。

自然で、そのままの状態でいることが、じつは相手のためにもなるし、お互いに良い循環が起きることを知った。

これからも、力まないで、自然に、どんな時も自分でいよう。