俵屋旅館に泊まってきた

俵屋旅館に入って最初に出会う坪庭 茅の輪

先週、4年ぶりに京都へ旅行に行った。

私にとって京都は特別で大好きな場所。

歴史、神社仏閣、整えられた風情ある街並み、遠くに目をやると山が見える景色。

なぜだかわからないけれど、京都にいるだけ気分が格段に上がる。

いつもは、割安なホテルを探して観光メインの旅行をしてきたが、今回は「旅館に滞在することが目的の旅行」をしてきた。

俵屋旅館とは

玄関の室礼

俵屋旅館は創業300余年の京都で最も古い旅館の一つ。

江戸時代から明治にかけて、大名や公家の定宿として栄え、近年ではスティーブジョブズもご贔屓だったとか。

旅館の建物は、江戸時代から増築、改築を繰り返し昔の風情を残しつつも、宿泊客が心地よく過ごせるよう工夫が凝らされ、京都のありとあらゆる職人さんの技術で支えてられている。

いつか泊まろうではなく、今行こう

アーネストスタディー

前々から、俵屋旅館の存在は気になっていて、いつか泊まろうと思っていた。

何より、老舗旅館のため一泊の料金が私の歴史上一番お高く(-_-躊躇してしまう値段だったから。

ただ、なぜか今回はいつもと違う京都を味わいたくて、自分へのご褒美として勇気を出して飛び込んでみた

究極の静寂や孤独を味わえる空間

寿の間の坪庭

私が泊まったのは「寿の間」

それぞれの部屋は、手入れの行き届いた「坪庭」に面していて、なんとも清々しい静寂の空間だった。

すぐ近くの通りには、車が走っていて、京都市の中でも観光客でにぎわう一角にあるにも関わらず、とても静かに感じられた。

そして、室内に飾られている美術品は本物の骨董品、家具類も考え抜かれたオリジナル。

まさに、美術館の中に泊まっているような感覚だった。

何に囲まれているかで、得られる感覚は変わる

部屋の中にある書斎

今回の俵屋旅館に泊まって気づいたことは、何に囲まれているかは自分に大きな影響を与えるということ。

あくまで、私個人の体感覚で体験したのは、室内にいるときの心身の心地よい重みを感じる安定感だった。

どっしりしているけど、決して不快ではない重さ。

心地よい緊張感がありながら昔からこの空間にいたような、気が密集しているような不思議な感覚だった。

どんな人、物、空間に囲まれ、どんな世界を自分で創造して生きていきたいか。

そのヒントをくれた俵屋旅館だった。

次回は、違う季節に泊まりに行きたい。