本当に断捨離したかったのは、これまでの私だった

昨年8月末、長年辞められずにいた職場を退職。

それから、在宅勤務がメインになったことに伴い、身の回りの物の断捨離をはじめた。

かなりの量の私物や不要物を捨て、持ち物は半分になった。

目に入る物が減ると、なぜか心が軽くなった。

物を所有しているというのは、心や頭の中に物が置いてあるのと同じで、捨てることでスペースが空く。

そして、抗がん剤治療をした時から7年以上使用していたウィッグまで捨てることになった。

ここで、ひとまず今回の断捨離は終了だろうと思いきや、本命が表れた。

それは、これまでの私。

最近、なぜか「終わりにしたい」「死にたい」という思いが強くなっていた。

身の回りの物を捨てていくことで、やっと本命が顔を出してきた感覚。

ただ、これは自分だけでは探ることができないので、通っているゲシュタルト療法ベーシックコースでワークを受けることにした。

ワークのファシリテーターをしてくださったのは河村葉子さん。

「死にたい、人生を終わりにしたい」という気持ちからワークをスタート。

何か、お腹のあたりでエネルギーを抑えている感覚があり、そのエネルギーを外に出してみる。

座布団やクッションを投げ、歩きまわり、声を出してみる。

すべてのエネルギーは表出することで完了し、新たなものが生み出される。

ここで生み出されたのは、「これまでの私」。

「これまでの私」が「終わりにしたい」と言っていたのだ。

座布団に「これまでの私」をイメージして座らせてみる。

すると、不思議なことに「もう終わってる」という体感覚があった。

お腹あたりにいた「これまでの私」を取り出して、座布団に乗せイメージしたら、じつは既に終わっていて、今の私とは違う人だと実感できた。

「これまでの私の座布団」を、元にあった場所に片付けてお終いにした。

とてもスッキリした。

本当に断捨離したかったのは「これまでの私」。

この本命は、日々、自分の気づいたことや、やりたいことをしていかないと顔を出してくれない。

これからも日々の気づきや断捨離を通して、私の道がどこへ続いているのかを観ながら歩いていきたい。