茶道をすると得られるもの「水の音とお湯の音」

水とお湯の音には違いがある。

これを知ったのは、茶道でお点前(お茶をたてる一連の動作のこと)の稽古をしていたとき。

柄杓(竹でできていて、お湯や水を汲む道具)で水を汲んでお茶碗に入れるときの音は「キンキン」とした高い音が響く。

これに対して、お湯をお茶碗に入れたときの音は「トロトロ」という低めで穏やかな音。

言葉、擬態音で表すならこうした音で表現できるが、人によっては違う言葉で表現できるかもしれないが、あきらかに違いがある。

元は同じ水なのに、火を加えることでその組成に変化が起こるのだろう。

日常生活では気づけないこのわずかな違いや差。

この違いを感じるセンサー、感性を鍛えるのが茶道を習う醍醐味だと私は思っている。