人を役割で見ない視点

ついつい、私達は人を役割で見てしまうもの。

例えば、家族内では、父親、母親、長男、長女、夫、妻。会社では、社長、部長、科長などなど。

人の集団には、必ずなんらかの役割が発生する。

もちろん、その役割は人が集団でいるために必要な働きがある。

だけど、人を役割でしか見ていないと「役割を果たしていない!」と人間関係のトラブルを巻き起こすことがある。

私ももちろん、人を役割で見ることが多い。

母なんだから、上司なんだからと、自分が思う「役割の理想像」を相手へ条件として出して、それに似合ったことをしていない場合、相手を非難する。

一番身近な両親に対して、誰でも一度は思ったことがあるはず。

でも、少し高い視点から見ると、父も母も、1人の人間。男性であり女性である。

1人の人間として見てみたら、どう思うか。

すこし違う感情が湧き上がってくるかもしれない。

両親は、たまたま自分の命の源で、生んでくれた人ではあるけれど、その前に1人の人間。

上司も、たまたま上司の役割を任されているだけの人で、同じ会社で働く人。

その人と関わるのだから、相手に役割を押し付けずに、1人の人として接してみる。

すると、少し相手を見る目が優しくし、許せる気持ちになる。

もちろん、自分自身への視点も同じで、自分が担っている役割で自分を見すぎない。

人へ役割の理想像を突き付けているのは、自分へもその理想像を突き付けているのと同じになるので、自分を苦しめることになる。

もし、自分へも相手へも「○○なのに○○してくれない、○○できない」と苦しんでいたら、一旦役割を横に置いて、1人の人としてみたらどう思うか。

息苦しかった空間にほんの少し風が通るような感覚を得られるかもしれません。